3つの独自メソッド
3.「SIM音読」トレーニング
音読の効用については、昔からよく言われています。それは、音読をするときに、英語を目で読み、声に出し、その英語の音が耳にも入るという、3つの感覚をフルに活用することによります。そのため、世間一般でも、外国語の習得に音読は欠かせないものとされています。
しかし、ここにひとつの問題があります。それは、「返り読み」を放置したままいくら音読しても、さほど効果が上がらないということです。あなたも学校で英語を音読した経験があることでしょう。でもそれで「英語が得意になった!」という実感を持ちましたか? 実は音読も「英語の語順」でセンスグループごとに理解する「SIM同時通訳方式」に基づく音読、すなわち「SIM音読」でなければ大きな効果は期待できないのです。
「SIM音読」とは?
「SIM音読」は、いわゆる従来の音読とは違います。下記の例文をご覧ください。
Japan’s deflation says a lot about Japan’s culture.
この英文を、「日本のデフレは日本の文化をよく物語っている」という順番で意味を取りながら音読してはいけません。
なぜなら、それは英語を「日本語の語順」に崩して読む「返り読み」になっているからです。これでは学習効果は上がりません。
ここはあくまで、「日本のデフレはよく物語っている / 日本の文化を」と、センスグループ(意味の取れる最小限のまとまり)ごとに、英語を「英語の語順」のまま意味を取っていかなくてはいけません。
Japan’s deflation says a lot / about Japan’s culture.
日本のデフレはよく物語っている / 日本の文化を
これが「SIM同時通訳方式」による英語の読み方です。このような短文も「英語の語順」でセンスグループごとに区切り、そのつど理解していきます。だからこそ難解な英語長文もネイティブのように速く正確に読めるようになるのです。「SIM音読」では、この「SIM同時通訳方式」(特許取得済)を用いて英語を音読します。
さらに「SIM音読」をより効果的にできるように当研究所は「SIM音読用テキスト」を考案しました。「SIM音読用テキスト」ではセンスグループごとに区切られた英語が左側に、その日本語訳が右側に印刷されています。これで「英語の語順」で区切って読む習慣が身につきます。
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「SIM音読」のやり方
では実際に「SIM音読用テキスト」を使って、「SIM音読」をしてみましょう。
まず、1段目の英文(ここでは太字で表記)を 音読 します。
対応するSIM訳(太字で表記)を 黙読 して、意味を確認します。
次に、2段目の英文 about Japan’s cultureを 音読 し、対応するSIM訳「日本の文化を」を 黙読 して、意味を確認します。
このように全文にわたって、順次、同じように一段ずつ読み進みます。その際に大切なことは、一段ごとにそのセンスグループの意味を確実に捉えることです。決して前の段に戻って確認してはいけません。ちなみに、「SIM音読用テキスト」は、英語と日本語訳が左右に分かれていて、英語の語順のまま記載していますが、これは意味が分からないときはすぐに確認できるけれども、絶対に「返り読み」できないようにしているためです。
内容がひととおり頭に入ったら、今度は英文を 音読 した後にSIM訳を見ないで、その意味をすばやく頭の中で考える訓練をします。
ここでは、読んだ直後の語句の内容を頭の中にretention(保留)し、その語句との関係で次の語句を予測します。つまり、次にどのような語句がくるか、anticipation(期待)しながら読み進みます。
この「SIM音読用テキスト」で訓練を積むと、難解な英語長文も英米人のように「英語の語順」のままスラスラ読める「ネイティブ思考法」が身に付きます。その結果、TOEICのリーディング・セクションも余裕を持って時間内に全問解答できるようになるので、大幅なスコアアップが期待できます。
また、本質的にSIM音読は英語を「英語の語順」のまま「理解」する能力を強化するので、その効果はリスニングにも波及します。
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スピーキング力も伸びる「SIM音読」
さらに「SIM音読」トレーニングでは、リーディング力、リスニング力にとどまらず、 スピーキング力も向上 します。英米人は、多くの日本人がするように英語のセンテンスを一度、頭の中で英作文してから話し出すようなことはしません。「英語の語順」で考えながら次々とセンスグループを積み重ねながら発話します。
たとえば先ほどの英文です。
Japan’s deflation says a lot about Japan’s culture.
短文はともかく、長い英文になるほどネイティブは全文を一気に発話せず、「英語の語順」で考えながら、順次センスグループを積み重ねるようにして発話しています。
Japan’s deflation says a lot … about Japan’s culture.
(日本のデフレはよく物語っている … 日本の文化を)
「SIM音読」トレーニングでは、このようにセンスグループごとに英語を「英語の語順」で区切りながら音読する訓練をします。その結果、ネイティブのように「英語の語順」でセンスグループごとに発話するスピーキング力が自然に養成されるというわけです。
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「SIM音読」の決め手は「音節リズムの法則」
「SIM音読」で決め手を握るのが発音です。発音が良くないと「SIM音読」が効果的にできませんし、何よりも実践の場で相手に話が通じません。そこでスーパーエルマーでは、「音節の数」で拍子をとって発音する「音節リズムの法則」で英語の発音の基礎を学びます。
「音節リズムの法則」とは発音の基本法則で、「英語の発音は、母音の数によって決まる音節の数で拍子をとって発音する」というものです。
つまり「1音節は1拍」で、「2音節は2拍」で、「3音節は3拍」で発音します。
たとえば、MacDonald は「マクドナルド」では通じません。
なぜなら、この語は母音が3つある3音節の単語だからです。
ですから、「マク・ドー・ノー」と3拍で発音します。
「タン・タン・タン」と3拍のリズムにおさめるように注意してください。
「マクドナルド」では6拍になってしまい通じないのです。
次に、Good-by です。 「グッドバイ」では通じません。
この語は、母音が2つある2音節の 単語ですから「グッ・バイ」と2拍のリズムで発音します。
「グッ・ド・バイ」では 3拍になってリズムが狂ってしまいます。
Look at this. のように文章の場合も同じです。1音節の語が3個連なっていますから、全体を3拍で発音します。
すると、「ルッ・カッ・ディス」となります。
この語句に含まれている L、K、T、TH、S などの個々の子音はあまり気にしないで、とにかく「ルッ・カッ・ディス」と3拍で発音してみてください。これで立派に通じることが分かります。
リズムが発音の枠組みですから、これを守っていれば最低限通じる発音になるのです。とにかく例外はありますが、母音の数が何拍のリズムで発音するかを決定します。これが発音の枠組みであることを理解してください。
個々の子音の発音が完璧であることより、「音節リズムの法則」に沿って発音することの方が実用性が高く、より重要です。発音に自信がなかった人も、スーパーエルマーで少し練習をすれば、たちまち自信がついてきます。
自分の発音が良くなると、相手の発音も良く聴き取れる結果、リスニング力はさらにアップします。
「音節リズムの法則」は少し訓練するだけで、コツがつかめます。ですからあなたも、ぜひスーパーエルマーで、正しいリズムのネイティブ並みの発音を手に入れてください。
「英語の語順」のままINPUTする「即聴即解」トレーニングで、英語をネイティブのように正確に聴き取るリスニング力が身に付きます。
段階的な「高速リスニング」のトレーニングで、どんなに速いスピードの英語にも余裕をもって対応できる「動体聴力」が身に付きます。
「英語の語順」でフレーズごとに意味を考えながら読む「SIM音読」トレーニングで圧倒的な速読力が身につきます。