スーパーエルマー ダン上野Jr.のワンポイントアドバイス

ダン上野Jr.のワンポイントアドバイス

1.英単語をたくさん覚えれば英語はOK?

英単語を覚えるだけでは英語は話せるようにならない

英単語をたくさん覚えれば英語はOKかといえば、そうとも言い切れません。もちろん、語彙力を増やすことは英語学習の上で避けて通れないでしょう。しかし、単に英単語・熟語をいくら数多く覚えても、それだけでは英語が話せるようにはならないのです。

もし、単語を覚えれば英語を話せるようになるとしたら、いったいどれだけの単語を覚えれば良いのでしょうか?100語でしょうか、それとも1000語でしょうか。それとも、ある新聞広告が言っているように、3万語覚えたら英語が話せるようになるのでしょうか?

英語のネイティブの場合を考えてみましょう。彼らは3万語覚えたから英語が話せるようになったのでしょうか?そんなはずはありません。まだ、ほんの少しの単語しか知らない子供でも英語を話しているはずです。

ただし、小さな子どもの場合でも、「英語で考えながら」英語を話していることに注意する必要があります。「英語で考える」とは何でしょうか?それは、次の項で説明するとおり、「英語の語順」で考えている、ということです。これを「ネイティブ思考法」と呼びます。

東京SIM外語研究所 所長 ダン上野Jr.

英単語をたくさん覚えれば英語はOKかといえば、そうとも言い切れません。もちろん、語彙力を増やすことは英語学習の上で避けて通れないでしょう。しかし、単に英単語・熟語をいくら数多く覚えても、それだけでは英語が話せるようにはならないのです。

もし、単語を覚えれば英語を話せるようになるとしたら、いったいどれだけの単語を覚えれば良いのでしょうか?100語でしょうか、それとも1000語でしょうか。それとも、ある新聞広告が言っているように、3万語覚えたら英語が話せるようになるのでしょうか?

英語のネイティブの場合を考えてみましょう。彼らは3万語覚えたから英語が話せるようになったのでしょうか?そんなはずはありません。まだ、ほんの少しの単語しか知らない子供でも英語を話しているはずです。

ただし、小さな子どもの場合でも、「英語で考えながら」英語を話していることに注意する必要があります。「英語で考える」とは何でしょうか?それは、次の項で説明するとおり、「英語の語順」で考えている、ということです。これを「ネイティブ思考法」と呼びます。

東京SIM外語研究所 所長 ダン上野Jr.

「ネイティブ思考法」とは?

たとえば「おととい」は英語で何と言うか、考えてみましょう。簡単そうに見えるのですが、初心者にはなかなか難しいのではないでしょうか。

「おととい」と英語で言うには、まず the day と言い始めなければなりません。ところがこれがなかなか出てこないのです。なぜなら、たいていの日本人は、「おととい」を「きのうの前の日」と覚えているからです。そうすると、「きのうの」にあたる yesterday が、まず頭の中に浮かんでしまいます。

「おととい」は英語で、the day before yesterdayと言いますが、ご覧のとおりyesterday ではなく、まず the day が最初に来ます。これが英語特有の表現で、まず the day(その日)というものをサッと出しておいて、それからそれを説明するために before yesterday(昨日の前の)を補足するのです。

では、この場合の語順を見てみましょう。英語では、the day(その日)→ before yesterday(昨日の前の)となっています。「日」が先で「昨日の前の」です。しかし、日本人は「昨日の前の」→「日」という語順で発想します。これで明らかなように、英語と日本語では語順が逆です。

ですから、「おととい」を「きのうの前の日」と日本語の語順にして覚えていては、いつまでたっても英語らしい発想をすることができません。まず the day をさっと口に出すこと、次に before yesterday で補足すること。このような順序で発想することが大切です。

the day before yesterday の一つ一つの単語は、非常にやさしいものです。でも、こんなにやさしくても、「英語の語順」で考えることができなければ、使える英語にはなりません。この事実から、「英語で考える」ということは、ネイティブのように「英語の語順で考える」ことに他なりません。これが「ネイティブ思考法」です。

このように考えてくると、ボキャブラリーを増やすにも、単語・熟語をランダムに相互の関連性なく覚えるのではなく、「ネイティブ思考法」に従って、つまり「英語の語順」でinputしていく必要があります。

具体的にどうすれば良いの?

では具体的に、どのようにすれば良いのか、ご説明しましょう。結論から言いますと、「英単語や熟語は文章や文脈の中でセンスグループ(意味のまとまり)ごとに覚えていく」ということです。これが「英語の語順」でinputするということなのです。

「英語の語順」でinputしておけば、英語をoutputするときも、センスグループごとに「英語の語順」で英語がスラスラと出てきて、言い終われば自然な文章になっています。

スーパーエルマーではセンスグループごとに、英語と日本語が交互に吹き込まれており、これを繰り返し聞いているうちに、自然に「使える」ボキャブラリーが増え、実践的な用法が身に付く仕組みになっています。スーパーエルマーには36のトピックがありますので、最終的に膨大なボキャブラリーを身につけることができます。また、スーパーエルマーは興味深いニュースを素材にしてありますので、印象的な場面のイメージが英語としっかりと結びつき、英語が深く記憶に刻み込まれます。

スーパーエルマー学習で「ネイティブ思考法」が身に付くと、さらにボキャブラリーが増えます。ネイティブのように、英語を文頭から「返り読み」せずスラスラと理解できるようになるので、新聞や雑誌を読んだりビデオや映画を見ることが楽しくなり、ますます多くの英語に接するようになるからです。

「週刊ST」や「ASAHI WEEKLY」を活用する

スーパーエルマー学習と平行して、「週刊ST(ジャパンタイムズ刊)」や「ASAHI WEEKLY(朝日新聞刊)」等を利用すれば、ボキャブラリーはさらに増えます。これらは日本語対訳付の英字新聞です。興味のある記事を1つ選び、繰り返し音読します。1、2度読んでも意味がわからないところがある場合は、日本語訳を利用して内容を理解します。内容を理解した記事を繰り返し、大きな声で音読しますが、その時、覚えたい単語を意識して、そこに来たら繰り返して確認するなどします。

1つの記事を1週間、できるだけたくさん音読しましょう。理想的には50回以上、読めるといいですね。単語にはいろいろな意味のあるものもありますが、あまり無理をせずに、記事にでてきた意味を確実に覚えるようにしましょう。

これが、当研究所が皆さんにおすすめするボキャブラリー増強法です。これを自分なりにアレンジして、特に覚えていたい単語は何度も書くとか、自分の辞書を作ることも良いでしょう。もちろん余裕があれば、1週間に1つの記事ではなく、2つ、3つに増やしてください。とにかく自分で声に出し、文章の中で覚えることです。

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2.英文法を勉強しないと英語はできない?

日本の英語教育の問題点は「文法偏重」

実は、皆さんから、文法力に関するご質問をとてもたくさんいただきます。それだけ、文法力についての関心が高いのでしょう。ところが中には、「文法力がないから英文を速く読めないのでは?」と間違った悩みを持っている人がいます。

文法的な知識があることと、英文を素早く理解できることとは、必ずしも一致しません。文法はあくまでも英文を理解する助けに過ぎません。文法をあまりに重視して、それに振り回されるのは良くありません。

英語を理解したり話したりする上で、もちろん文法は必要ですが、実はそれほど高度な文法知識は必要ありません。特に、スーパーエルマーで「ネイティブ思考法」が身に付くと、英文をセンスグループ(意味のまとまり)ごとに、文頭から「返り読み」せずにどんどん理解することができますので、「難しい文法知識は不要」と言っても言い過ぎではありません。

東京SIM外語研究所 所長 ダン上野Jr.

実は、皆さんから、文法力に関するご質問をとてもたくさんいただきます。それだけ、文法力についての関心が高いのでしょう。ところが中には、「文法力がないから英文を速く読めないのでは?」と間違った悩みを持っている人がいます。

文法的な知識があることと、英文を素早く理解できることとは、必ずしも一致しません。文法はあくまでも英文を理解する助けに過ぎません。文法をあまりに重視して、それに振り回されるのは良くありません。

英語を理解したり話したりする上で、もちろん文法は必要ですが、実はそれほど高度な文法知識は必要ありません。特に、スーパーエルマーで「ネイティブ思考法」が身に付くと、英文をセンスグループ(意味のまとまり)ごとに、文頭から「返り読み」せずにどんどん理解することができますので、「難しい文法知識は不要」と言っても言い過ぎではありません。

東京SIM外語研究所 所長 ダン上野Jr.

初歩的な英文法の知識で充分

そうは言っても、中学3年間で習うくらいの初歩的な英文法の知識は必要です。簡単な中学の英文法が学べるような本を1冊読むことをおすすめします。特におすすめの一冊というのはありませんが、書店で見て簡単そうなものを選べば良いでしょう。簡単な文法書を一通り読むと、だいたいの感覚がつかめるはずです。全てを完全に理解する必要はありません。基本的なポイントをしっかり押さえていればOKです。

簡単な英文法がだいたい分かったあとは、とにかく聞くときも読むときも、文頭からどんどん理解できるようになるためのトレーニングをしましょう。ここが非常に大切です。英語学習は、単なるお勉強ではなく、トレーニングの問題なのです。どれだけ有効なトレーニングを積み重ねていくか、このことに尽きます。英語教材の選択も、このトレーニングが簡単に、しかも効果的にできるように作られた教材を選ぶというのが賢明です。

「文法的な理解」ではなく「意味に即した理解」をするのがコツ

結局、「文法的な理解」ではなく「意味に即した理解」をするのが英語上達のコツです。
具体例をあげて説明しましょう。

たとえば「前置詞+名詞」でできている前置詞句が、ある時は形容詞句になり、ある時は副詞句として使われますが、それらはどのように見分けるのでしょうか?

答は、「訳してみないと見分けられない」が正解です。

例文を見てみましょう。

This is my first assignment to the LA office.

文章の前半が、「これは私の最初の赴任だ…」ですので、その後に来る前置詞句 to the LA office は当然、「LAの事務所への」という形容詞句になります。

次の例文をご覧ください。

Mr. Thompson has sent a very important document to the LA office.

文章の前半は「トンプソン氏は、非常に重要な書類を送った」なので、to the LA office の意味は、おのずから「送った」を修飾する副詞句として、「LAの事務所に」になります。なぜそうなるかというと、意味からしてそれ以外はありえないのです。

「トンプソン氏は、非常に重要な書類を送った」なので、to the LA office は、おのずから「LAの事務所に」という副詞句であって、間違っても「LAの事務所への」という形容詞句にはなりません。このように、ある前置詞句が、形容詞句か、副詞句かという文法上の最終判断は、訳をしなければわからないのです。

ところが学校の英語の授業では、「文法がわかれば訳ができる」という前提に立って授業がなされます。ですから、先生はまず文法の説明を先にします。「ここは副詞句だから、全体の訳はこうなりますよ…」という感じです。

しかし、それでは順序が逆です。まず英文の訳をしないと、その前置詞句が副詞句であるか、それとも形容詞句であるか判断できないからです。ここに学校英語の矛盾があります。

実践的な「使える英語力」を身に付けたい方は、一刻も早く学校英語の「文法偏重」から脱出する必要があります。そうでないと、いくら勉強しても思うような結果が出ないでしょう。

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