さらにパワーアップするための学習法
ここでは、スーパーエルマー3つの独自メソッドとは別に、スーパーエルマー学習の奥義とも言うべき4つの学習法をご紹介します。
1.アグレッシブリスニング
英語をただ漫然と聞き流すような聞き方では、リスニング力の伸びは期待できません。そのように受け身で英語をリスニングするのではなく、積極的にいわば「攻撃的に」英語と向かい合う姿勢が大切です。これを「アグレッシブ・リスニング」(Aggressive Listening)と呼びます。
具体的にどのようにすれば良いのか、例をあげて説明しましょう。
I want to go to see a movie next week.
まず、I want to go … という英語を聴いたら、すかさず「いったいどこに行きたいんだろう?」と積極的に期待(anticipation)します。これが非常に大切です。英文をダラーッと最後まで聴いてから、やおら意味を考えているのでは、日本語特有の「返り読み」のクセが抜けません。
日本語は最初に付帯する情報を言って、最後に結論(述語動詞)が来ますが、英語は違います。英語では最初に結論があります。そして、センスグループ(意味のまとまり)ごとに次々と、これに付帯する情報を付け加えていきます。
I want to go … to see a movie … next week.
ですから、I want to go(僕は行きたい)の時点で、不足している情報、「いったいどこに行きたいんだろう?」の充足を求めて、次々と「期待」しながら聴き進むことがポイントになります。「期待」が先にあるからこそ、次に来る言葉に意識が集中します。そして、次の… to see a movie (映画を見に)を聴くことで期待が満たされます。このように「期待」と「充足」を意識するからこそ、センスグループごとの情報がバチッと頭に入ってくるのです。
ただし、「期待」ができるためには前提条件があります。それが「保持」(retention)です。「保持」がなければ「期待」することはできません。
「保持」とは、I want to go を聴いたときに、これを頭の中にしっかり記憶してから、続くセンスグループの to see a movie やnext week. を聴く、ということです。この保持がしっかりなされない場合、「今のは何という内容だったのだろう?」と、元の英文に帰って意味を確認しなくてはならなくなります。それでは結局、「返り読み」になってしまいます。
ですから、リスニングの秘訣は、センスグループごとに内容を「保持」しながら次の展開を「期待」しつつ英語を聴くこと、つまり「期待(anticipation)と保持(retention)」にある、と言うことができます。これが「アグレッシブ・リスニング」(Aggressive Listening)の実際です。
スーパーエルマーでは、この「アグレッシブ・リスニング」(Aggressive Listening)を、意識しながら学びますので、英米人のような「ネイティブ思考法(英語の思考法)」がさらに強化されます。
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2.SIM音読
スーパーエルマーはリスニング教材ですが、単にリスニングだけに効果が出るのではありません。なぜなら、スーパーエルマー学習で身に付く「ネイティブ思考法(英語の思考法)」は、「英語の基本」とも言うべき発想法であるからです。
ですから、リーディングにおいても、英文が「英語の語順」でスラスラと読めるようになります。スピーキングにおいても、考えたことが「英語の語順」でどんどん口をついて出てくるようになります。つまり、スーパーエルマーの学習で「英語総合力」が身に付くのです。これがスーパーエルマーの最大の特長です。
スーパーエルマーを使って様々な学習をすることができますが、そのひとつに、リーディング力が大幅にUPする「SIM音読」があります。「SIM音読」とは何かというと、「SIM同時通訳方式」による音読です。英語を「英語の語順」で句切ってセンテンスグループごとに意味を考えながら読んでいきます。
音読の効用はいろいろな所で言われていますが、実は単なる音読では、あまり効果が出ないのです。なぜなら、そのような音読では、英語の内容とは関係なく、ただ英語の音声を再現しているに過ぎないからです。発音は多少良くなるかもしれませんが、英語を理解する力、つまり読解力はあまり身に付きません。
音読は、「英語の語順」に句切ってセンスグループごとに意味を考えながら読む方法、すなわち「SIM音読」だからこそ「ネイティブの思考法(英語の思考法)」が身に付き、大幅なリーディング力UPが期待できるのです。
<SIM音読の具体的な方法>
スーパーエルマーのテキストには、下記のような「SIM音読」のトレーニング専用に工夫された「SIM音読用英文」のページがあります。これを元に、「SIM音読」の仕方を具体的に説明しましょう。
In the early 1980's |
1980年代の初期に |
several Japanese firms |
いくつかの日本の企業が |
plunged |
飛びついた |
enthusiastically |
熱心に |
into fuzzy research. |
ファジー理論研究に。 |
A subway system |
地下鉄システムは |
in Sendai, |
仙台の、 |
which is the technology's most celebrated showpiece |
それは技術の最も有名な見本なのですが、 |
is operated |
運転されている |
by a fuzzy computer. |
ファジーコンピュータによって。 |
- ①まず最初に、「SIM音読用英文」の中の1段目の英文、上記の例では、In the early 1980's を音読します。そして、それに対応するSIM訳を黙読して意味「1980年代の初期に」を確認します。
- ②次に、2段目の英文、several Japanese firms を音読し、同様に、対応するSIM訳「いくつかの日本の企業が」を黙読して意味を確認します。
- ③順次、同じように1段ずつ読み進みます。その際、大切なことは、一段ごとにそのセンスグループの意味を確実に捉えることです。決して前の段に戻って確認するようなことのないように注意します。
- ④内容がひととおり頭に入ったら、次の段階に進みます。今度は、英文を音読した後にSIM訳を見ないで、その意味をすばやく頭の中で考える訓練をします。
これが「SIM音読」の概要です。このトレーニング法により、日本人特有の「返り読み」のクセが解消されて、文頭からセンスグループごとに「英語の語順」で確実に読むリーディング力が養成されます。
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3.SIMリピーティング
スーパーエルマー学習では「SIMリピーティング」の訓練により、スピーキング力も身に付きます。
英語を話す場合には「英語の語順」で言葉が自然に口から出てきて、ひと通り話し終わった時には、自然な英文になっている、というのが理想です。スピーキングにおいても、主語(S)を言ったらすぐに述語動詞(V)を言う「ネイティブ思考法」が決定的に重要です。結局、スピーキングの秘訣は、まず何より先にS+Vを口に出して、それから修飾する語句をセンスグループごとに「英語の語順」で順番に発話していくということに尽きます。
ところが、このような感覚は、本来日本人にはなかなか身に付きません。その理由は、スピーキングの練習の仕方に問題があるからです。一般にスピーキングの学習といえば、英語のサンプルトークをたくさん暗記する、といった方法が思い浮かぶでしょう。でも、それではいつまで経っても話す力は身に付きません。なぜなら、レッスン用に作られた言い回しをただ丸暗記するだけでは、「語順の問題」が全く解決されていないので、スピーキングに必要な応用力が身に付かないからです。実際問題として、それらの例文を、そのまま会話の場面で使う機会などめったにないでしょう。
< Skipを利用した「SIMリピーティング」 >
「英語の語順」で順番に発話していくスピーキングの訓練に最も効果のある方法が、「SIMリピーティング」です。
スーパーエルマー「Hop,Skip&Jump」のSkipには無音のポーズがありますが、「SIMリピーティング」では、このポーズを利用して、前の英語音声のリズム、イントネーションを真似しながら、自分でも同じように発音する訓練をします。
この訓練を通して、まず発音にかかわる筋肉を鍛え、実際に音として発話しなければならないスピーキングに備えます。さらに、その際、対応する意味を可能な限りイメージし、語順を意識しながらリピーティングしていきます。
Many people in the United States suffered(無音のポーズ)
emotional or mental problems(無音のポーズ)
after the terrorist attacks(無音のポーズ)
on September 11, 2001.(無音のポーズ)
この「SIMリピーティング」でトレーニングを積むと、英語が「英語の語順」で自然に口から出てきて、ひと通り話し終わった時には、自然な英文になっているというスピーキングの理想が実現します。
「SIMリピーティング」は教材のトピックを覚えるくらい繰り返し実行します。その後は、教材を離れて、英字新聞や英語の読み物をセンスグループごとに「SIM音読」したり、TVやラジオの英語番組で耳にした言い回しを「英語の語順」でリピーティングしながら、英語をどんどんinputしていきます。これでスピーキングはめきめき上達します。
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4.SIMシャドウイング
上級者は「スーパーエルマー」のJumpを使って「シャドウイング」に挑戦します。
テキストの英文を見ないで、Jump音声をシャドウイングします。その際、単に音だけを真似するのではなくて、可能な限り意味のまとまりと、その語順を意識しながらシャドウイングをします。これが「SIMシャドウイング」です。
聴き取れないところや、間違ったところにこだわっていると、音声について行けません。つまずいたところもやり直すのではなく、いさぎよく飛ばして、音声にピッタリ付いて、シャドウイングしていくよう心がけます。
「SIMシャドウイング」はかなり難しいトレーニングですが、スーパーエルマーの「SIMシャドウイング」で訓練を積むとネイティブに匹敵するような高度な英語力が身に付きます。
Many people in the United States suffered emotional or mental problems after the terrorist attacks on September 11, 2001.
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